ソフトウェアの翻訳・ローカライズ戦略で知っておくべきこと

収益増、世界市場でのシェア拡大、顧客基盤の拡充を目指すのであれば、事業戦略の一環としてソフトウェアの翻訳・ローカライズは避けては通れません。翻訳・ローカライズは、国際市場で顧客を獲得し、ソフトウェアの売上を飛躍的に伸ばす最善策のひとつなのです。

ソフトウェアのローカライズによる事業への影響

ローカライズとは、ターゲット地域のユーザーの言語的、文化的、技術的なニーズに合わせて製品またはサービスの仕様を適合させるプロセスです。以下のような点で、ローカライズはビジネスの成長につながります。

  • 顧客基盤の拡大:多くの企業が自社のソフトウェアやアプリを国際市場に投入する中、競合他社に負けないためには、質の高いローカライズが必要です。ローカライズすることによって、ユーザーが製品を見つけやすくし、気軽に購入できるようにするのです。さらに、ソフトウェアを購入する際に障壁となる文化的なギャップを取り払うことにもなります。
  • 顧客満足度の向上:単に言葉を直接的に置き換えたのではなく、ローカライズされたソフトウェアを使うことで、ユーザーの満足度は高まります。ローカライズを行う際には文化的な認識と繊細さに十分な配慮をしますが、これが新規市場のユーザーにとっては重要なのです。ユーザー体験が向上すれば、アップデートやアドオン、新製品の購入のきっかけともなるでしょう。
  • 迅速な新規市場への進出:ローカライズされたソフトウェアを好評価したユーザーは、自身の体験を同じ地域の他者と共有する傾向があります。それが口コミで広がればさらに多くの購入につながり、ターゲット市場での迅速なビジネス展開を後押しすることになるのです。

ソフトウェア翻訳・ローカライズのプロセス

ソフトウェア・ローカライズのプロセスには幾つか大切な鍵 があります。

  • 市場調査:複数の市場を調査し、そのソフトウェアがどの市場で最も受け入れられやすいかを考慮し、参入すべき市場を決定します。検討材料として、ウェブサイトのトラフィックや、該当地域のソフトウェアユーザーの傾向を調査すると共に、候補市場に製品を投入する際のコストの比較や、ソフトウェアが適合していなければならない規制なども合わせて考慮します。
  • 翻訳・ローカライズの作業を委託できる翻訳会社や言語サービスプロバイダー(LSP)の選出:ソフトウェアの翻訳・ローカライズ を適切に行ってくれる業者を選ぶことは、ローカライズのプロセスの中でもとりわけ重要です。ローカライズにおいて翻訳会社・LSPの果たす役割は大きいので、ソフトウェアの翻訳・ローカライズの実績が豊富で、対象言語のネイティブ・スピーカーのスタッフを抱えている会社を選ぶことが大切です。
  • ローカライズ・プロジェクトに最適なツールの使用:ローカライズ作業を進めるにあたって最適なツールが使われていることを確認します。翻訳会社やLSPは、プロジェクトの管理を効率的に管理するための専用ソフトを使用しています。プロジェクト管理システムを活用することで、プロジェクトの諸要素やチームの作業状況を的確に把握でき、ミスのないスムーズな進行が可能になります。多くの言語や地域に適応させるために効率的な改変が行えるようにするため、ソフトウェアを適応させるプロセスとしての国際化に焦点を当てます。国際化を視野に入れて進めることは、結果として、新たな言語にソフトウェアをローカライズさせる際、作業を軽減させることにつながります。そのため、翻訳会社やLSPは、言語横断的な作業を簡略化させるための複数のコーディング要素を標準化しておくのです。
  • ターゲット言語のレイアウトに必要なスペースの分析:言語ごとに必要なスペースや適したレイアウトはさまざまであるため、翻訳・ローカライズ後の文字組みを想定した上で各言語版のレイアウトを事前に考えておく必要があります。
  • ターゲット言語へのコンテンツの翻訳とインポート:コンテンツをターゲット言語に翻訳したファイルをソフトウェアのコーディングにインポートします。ソース言語とターゲット言語の両方を母国語とする翻訳者が作業を担当すれば、翻訳作業がスムーズに進むでしょう。
  • 画像などのローカライズ:すべての画像、スクリプト、アイコン、シンボル、テキストがローカライズされ、対象地域の文化的な違いにも対応しているかを再確認する。
  • ローカライズ後のソフトウェアの試験:十分な時間をかけ、ローカライズしたソフトウェアを厳格な品質保証の手順に従ってテストします。ソフトウェアのローカライズ には、細部にまで細心の注意を払う必要があるので、ソフトウェア公開前に、入念なチェックを行います。

ソフトウェアのローカライズが上手くできているかを判定する一つの基準は、出来上がった他言語版が、オリジナル版と遜色のない雰囲気・使用感を出せているかということです。成功していれば、新たな地域でもオリジナル版と同様、順調に受け入れられることでしょう。

世界のソフトウェア産業が成長を続ける中、ソフトウェアの翻訳・ローカライズを専門的に行っている翻訳会社やLSP と提携することで、新規顧客の獲得や、収益・競争力の向上が期待できます

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