動画のローカライズでエンゲージメントを高める

コミュニケーション手段としての動画の普及率は急上昇しており、ある調査では72%以上の人が記事を読むよりも短い動画を見ることを好むとされています。これは、数年前と比べ消費者の嗜好が大きく変化したことを意味しており、企業がコミュニケーション戦略の重要な要素として動画を採用することに拍車をかけています。ブランドとのつながりを求める顧客が多いマーケットでの競争力を保つ上で、企業は、慎重な投資と管理が必要な動画のローカライズについての認識を深めておくべきでしょう。ここでは、動画コンテンツをより多くの人々に届け、その動画の価値を最大限に引き出す方法について説明します。

動画のローカライズとは

動画のローカライズとは、その動画を異なる言語や文化の視聴者に受け入れられるように調整するプロセスです。映像・音声の翻訳、吹き替え、字幕、キャプションの作成など様々な要素が含まれます。文化的背景に関わらず、ターゲットとなる視聴者がコンテンツを理解できるようにすることが目的です。各国のブランドが、外国の文化的ニーズに合ったコンテンツを提供することにより新規顧客の開拓や既存顧客との関係強化を図っており、動画ローカライズの重要性は増しています。

グローバルリーチのための正しい投資

動画コンテンツは、顧客と効果的につながる重要なマーケティングツールであるため、そこへの投資は有効です。ある調査では、88%の人が、動画コンテンツによって購買決定に影響を受けたことがあると回答しており、動画の潜在顧客に対する説得力の強さが分かります。また、81%のマーケティング責任者が、動画によって売上を伸ばしたというデータもあります。
さらに、72%の人が記事を読むより動画を見ることを好むなど、動画コンテンツはメッセージを伝える上で非常に効果的なのです。そしてローカライズすることで、動画という資産の価値はさらに高まります。ローカリゼーションによって、異なる言語圏のより多くの視聴者にリーチすることができるほか、字幕などが入ることで音声の出せない環境でもコンテンツを理解してもらえるようになります。

動画コンテンツの需要拡大

デジタル化の進んだ今日において、オンライン動画の視聴は日常生活の一部です。78%の人が毎週、55%の人が毎日視聴しているというオンライン動画は、私たちにとって欠かせないものとなっているのです。消費者は毎日推定100分間、オンラインコンテンツを目にしています。そのなかで、2022年の世界のインターネットトラフィックの82%は動画のものと推定されています。動画コンテンツは営業やマーケティングの強力なツールです。調査によると、業者の動画を見た後、その企業のウェブサイトに行ったことがあると回答した経営幹部は全体の65%、その業者に電話を掛けたことがあると回答したのは39%にのぼります。また、84%の消費者が、動画を見て納得した上で、製品やサービスを購入したことがあると回答した調査もあります。動画コンテンツが売上に大きく影響することは明白なのです。そして、グローバル市場を開拓するために、不可欠なのが動画のローカライズです。別の調査では、56%の消費者が、価格よりも自分の言語で情報を得られるということの方が重要だと考えています。
つまり、動画をローカライズしなければ、世界の多くの市場を取りこぼしてしまうのです。

動画をローカライズすることのメリット

動画のリーチを拡大し、世界中の人々からの反響を得ることを目指すブランドにとって、ローカリゼーションの重要性はますます高まっています。音声や動画をローカライズすることによるメリットやリターンをいくつか紹介しましょう。

  • エンゲージメントの向上: 動画を翻訳・ローカライズすることで、現地の視聴者への訴求力が高まります。吹き替えやボイスオーバーを行えば、より多くの視聴者を、より長時間惹きつけることができ、結果としてコンバージョン率も向上します。
  • ブランド認知度の向上: 現地の言葉や文化に合わせてローカライズされたコンテンツがあれば、それだけ現地の人々の間で話題にされる機会も増えます。そのことにより、ブランド自体の認知度も上がります。
  • 収益の向上: 個々のコンテンツのエンゲージメントが向上し、ブランド全体の認知度が上がることで、収益の増加も期待できます。また、消費者は母語で語り掛けられた方が、より多くのサービスを購入するということを示す調査結果もあります。
  • 競争優位性: 現在では、多くの企業・ブランドが動画のローカライズに力を入れ始めていますが、それは競合他社との差別化を図るためでもあります。ローカライズは、世界中で知られるグローバルな企業・ブランドとしての立ち位置を確保するための手段なのです。
  • 成長する市場: コモンセンスアドバイザリー社のレポートによると、言語サービスの市場は2021年までに562億ドルに達すると予想されていますが、その大きな要因は、動画のローカライズや字幕制作などの需要拡大です。これは、各国の企業がそれだけ動画のローカライズから得られたメリットに着目している証左でもあります。

動画ローカライズする際の注意点

  1. 逐語訳ではなくても、全体の意味の正確さは保つ
  2. 吹き替えやボイスオーバーの際には、その地域やターゲット層に受け入れられる声優や語りを採用する
  3. 字幕翻訳の場合も、ターゲット言語のネイティブ翻訳者・翻訳サービスを利用する
  4. ターゲットにとって文化的に適切であることを事前に確認した上で動画をリリースする
  5. 準備段階からリリースまでを通じ、専門の動画ローカライズサービスを利用する

結論

動画のローカライズは、グローバルな競争の中で成功を求める企業にとって今や必須のサービスです。自社の動画コンテンツを異なる文化や言語に適応させることで、企業はブランドの認知度を高め、ターゲットとなる視聴者とより密接につながることができます。クリムゾン・ジャパンでは、動画のローカライズをはじめ、マルチメディア・コンテンツを高い精度でローカライズする専門家チームが、企業の国際的な展開をバックアップしています。

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